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「国境」を前提とした社会制度は、IT時代にはそぐわなくなっている

● 「国家」という概念は補捉できない

電話の場合、相手が遠距離なら通話料は高くなる。まして外国の場合、国際通話料金が取られてしまう。しかし、インターネットの場合、そのホームページがアメリカにあろうが、ヨーロッパにあろうが、いっさい料金には反映しない。国境を意識しないで、世界中のホームページにダイレクトに接続できる。こんなメディアが今まであっただろうか?
DVDソフトは、世界共通仕様のようでありながら、5大陸ごとに分けられていて互換性はない。ビデオも北米方式とヨーロッパ方式に分かれている。放送にいたっては、電波が届く限られた地域でしか見ることができない。
しかしインターネットでは、あらゆるデジタルコンテンツが入手できる。しかも、音楽やパソコンソフトなどをアメリカから購入しても、消費税を取られない。モノの移動なら、輸出入となるが、ネット上のデジタルコンテンツの移動は政府を含めて第三者は把握しようがない。
さらに資金の決済も、ネット上に行こうすることで把握が難しくなる。

● ECが引き起こしたアメリカ消費税問題

アメリカでは、消費税は州ごとに税率などが異なっている。ある州に住んでいる人は、その州の小売店でものを買う、ということを暗黙の了解にしていたのだ。しかし、ECがさかんになるにつれて、例えばアメリカ中の人がアマゾンで本を購入するようになるなど、州の壁を越えて本が移動すると、消費税を取りようがなくなってしまう。おなじことが、国境を越えて起こってきている。
制限をかけて、例えば課税を何らかのかたちで強化するのか、それとも自由に任せるのか?インターネット上の国境を越えた情報やデジテルコンテンツの往来が今後大きくなるにつれて、国境を前提としたこうした税制の問題も複雑化・深刻化していくだろう。

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